人類が故郷の星を追われてから、気の遠くなるくらいの年月が流れた。新たな定住の地を捜し求め、ようやく辿り着いた「約束の地」。
そこは、珊瑚と同じ形質を持つ地表が広がり、大気中にこれまで人類が感知したことのない「トラバー」と呼ばれる粒子が含まれる荒涼とした場所であった。人はそこで生きるために大地を開拓し、「トラバー」を最大限に利用するため巨大な塔を建設した。塔下には都市ができ、各塔を取りまとめる形で、統一政府「塔州連邦」は建国されたのであった。

…それから、数世紀の時が流れた。

建設の熱狂もとうに醒め、過去に栄華を極めた基幹産業も廃れて不況に揺れる世界。
塔の街「ベルフォレスト」で、祖父と二人暮しをしているレントンは、自分の置かれている現状に不満を持っていた。メカニック業を営む祖父のもと、選択肢のない決められた将来。それに、レントンの父は、かつてこの地に大災害をもたらした「サマー・オブ・ラブ」を、自らの命と引き換えに止めた英雄アドロック。彼の息子であるというしがらみも、レントンの気持ちを重たくさせるのだった。
レントンにとってのヒーローは、父親ではなく、カリスマリフライダーのホランドだった。いつかはホランドのように、自由にかっこ良くリフをして、世界中の空を飛び回りたいと夢見ていた。

いつか、自分にも波が来る。そう信じて───。

そんなある日、レントンに転機が訪れる。
突如見たこともないLFO(特殊人型重機)ニルヴァーシュが、目の前に現れたのだ。機体から現れたのは美少女エウレカ。彼女は、調子が悪いニルヴァーシュの整備を頼みに、レントンの祖父サーストンのもとへやって来たのだった。そんな彼女に、一目ぼれしてしまうレントン。
そこにエウレカとニルヴァーシュを追って、塔州連邦軍のKLF(軍専用LFO)部隊が現れる。エウレカを守るため、駆け出すレントン。祖父が隠し持っていた父の形見である「アミタドライヴ」と呼ばれる不思議な機械を、必死の思いでニルヴァーシュに装着、すると、ニルヴァーシュは強大な力を発揮するのだった。
「一緒に行こう」エウレカは、レントンを誘う。彼女は、憧れのホランド率いる空賊「ゲッコーステイト」のメンバーだったのだ。

真実を、そして世界を知るために。レントンはゲッコーステイトとともに、旅出つことを決意するのだった。


メカニックマンの祖父と二人暮しで、数年前に行方不明になった姉を想い続けている。性格は、純情で単細胞。自分の置かれた現状や、決められた将来に不満を抱きつつも、そこから踏み出せないでいる。唯一の趣味は、この世界に特有のトラパーと呼ばれる粒子を利用して、空中を滑走する「リフ」をすること。カリスマリフライダーのホランドに憧れている。エウレカと出会うことで、そのホランド率いるゲッコーステイトのメンバーになる。
ゲッコーステイトの天才LFOライダーで、人間には見えないとされるレイライン(上空で対流圏を形成しているトラパーの波)を見ることができるといわれており、「物の心がわかる」という神秘的な美少女。以前は軍の特殊部隊に所属していたのだが、ホランドとともに脱走した。その不思議な能力のために、様々な勢力から追われている。
月光号のリーダー。元、アマチュアリフ世界大会の最年少チャンピオンにして、U・F・Force(塔州連邦軍)特殊部隊のエースだったが、軍に反旗を翻しゲッコーステイトを結成。反政府活動を行いつつ、世界中のリフスポットを巡る旅を続けている。若者たちのカリスマ的ヒーロー。
月光号の操艦担当にしてホランドのパートナー。頭脳明晰で、ゲッコーステイト発行の雑誌『レイ=アウト』専属モデルもこなすなど容姿端麗。非の打ち所のない美女……のはずが、口が悪くいじめっ子的なところも。エウレカを無条件に守ろうするホランドやレントンを苦々しく思っているようす。


この世界で初めて発見されたLFOで、全てのLFOの基本となったマシンでありながら、唯一コンパクドライヴを搭載せずに起動することができる。その構造は解明されていないが、エウレカの存在なしには動かない。この特別な機体には、ロングレンジレーザー砲は装備されていない。基本的に606号機のサポートを担当していたが、909号機の配備以降、前衛担当機種に配置転換された。武装は他のLFOの標準装備であるブーメラン型ナイフのみ。

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